2014年10月31日

「海外子会社との決算期統一化」と開示業務の関係

こんにちは。公認会計士の児玉です。

メルマガ 予算会計を学ぶの方は毎日配信しているのですが、
ご無沙汰しており申し訳ありません。

上場会社の経理の方と意見交換会をしたり、個別にお会いしてお話を聞くことがあります。

 私もずいぶん昔ですが、鉄鋼商社の経理にいましたので、経理実務の大変さは少し実感はあるつもりです。

 本日の日経新聞に載っている移転価格税制の問題も、「あ〜懐かしいな?」とも思います。

 今の経理の方とお会いしていると、「将来経営層を担うんだろうな〜」と思う方が非常に多くなっています。同じ会計人としてうれしい限りです。

 昨今の上場会社の経理マンの悩みとして「海外子会社との決算期統一の問題」があるようです。

 従来は親会社3月、海外子会社12月の3カ月のズレがあるケースが多い。

 連結作業も3カ月のズレを利用して行っていた面があります。

 決算期統一のパターンは大きく2つあります。

 海外連結子会社の12月決算を親会社の3月決算に変更するパターン。
 ただし、中国の連結子会社は12月決算が強制されているので、仮決算になります。

 もう一つは親会社が定款変更して、3月決算を12月決算に変更するパターンです。
 
 決算統一化の目的は大きく2つあります。

 一つは、近い将来のIFRS適用に備えて、IFRSでは3カ月のズレは原則として許容されないので、連結海外子会社との決算期を統一化を図る為。

 もう一つは、現状では海外子会社は10月から来期予算を作成し、12月には来期予算が確定していますが、親会社は翌年の1月から3月にかけて来期予算を作成しており、連結予算編成方針の徹底や親子間取引高予算も調整できないという管理会計上の矛盾を生んでいます。

 このため、連結ベースの業績予想管理と連結予算経営の観点から、財管一致の考え方を
徹底するために、決算期の統一化を図る為。

 今まで連結海外子会社からの連結パッケージの数値は現地監査法人の監査済の数値が送られてきていますので、その数値が変わることは原則なかった訳です。

 でも、決算期が統一化されると、親会社の監査と連結海外子会社の現地監査が同時に行われますので、受取った連結海外子会社の個別財務諸表の数値が後から修正される頻度が増えることになります。

 つまり、土壇場での連結数値の変更が多発することになります。

 第1原稿の連結精算表や連結キャッシュ・フロー精算表などから

 3つの法定開示書類(招集通知添付資料、決算短信及び有価証券報告書)を作成する訳ですから、

 土壇場での法定開示書類の再組替・再計算・再転記・再照合が多発することになります。

 この結果、訂正招集通知、訂正短信及び訂正報告書が発生するリスクが大きく高まることになります。

 連結業務では、グローバルミーティングや月次連結化などの対応
 開示業務では法定開示書類を早く、正確に作成する仕組み作りが不可欠になるのではないでしょうか?

                                以   上



posted by 児玉厚 at 14:05 | Comment(0) | 個別財務諸表 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。